マスキングをしなければならない場面について

完全に色分けがされている「最近のガンプラ」の場合はマスキングをする必要はほぼありません。

マスキングは「塗装の際,色を塗らない部分を保護するために,粘着テープなどを貼ること」。

色分けがほぼ完ぺきな最近のガンプラの場合は「色分け」のためにマスキングをしなければならないパーツは少ない。しかし、パーツとパーツの隙間が少なく塗装した塗料の厚みでパーツがはまらなくなることがあるため「パーツの保護」のためにマスキングをする必要がある場合があります。

マスキングは色を塗らない部分を保護するために行いますが、その目的は
・色分け
・パーツの保護
2つの目的があります。

色分けのためのマスキングとは

一般的なマスキングですね。

パーツをテープで保護して、別の色で塗装をします。

このようにパーツにマスキングテープを貼り、色を塗ることでパーツの色分けができます。

後程、マスキングテープを貼るコツについて説明します。

パーツの保護のためのマスキングとは

こちらはあまり一般的ではないですが、パーツの保護をするためのマスキングです。

写真のように塗り分けをするパーツではないのですが、これ以上軸が太くなると困る場合に、軸の部分にマスキングをして塗料が付着しないようにします。

塗料って薄く見えますが、最新のガンプラはかなりクリアランス(パーツとパーツの隙間)が狭く、見た目ではわからない塗料の厚みによりパーツが入らなくなってしまいます。

この軸を保護するマスキングは色分けが完璧なガンプラを塗装する際に気を付けたほうが良いポイントです。(写真はMGウイングガンダムゼロカスタム)

逆にクリアランスが広く、可動部が緩い場合はあえて塗装をすることでクリアランスを狭くする方法もとれます。したがって、軸のマスキングは仮組をしてどれくらい可動部分が動くか確認してから行ってください。

この軸を保護するマスキングは軸にマスキングテープを巻くだけなので非常に簡単です。

色分けのためのマスキング方法

マスキングにはこれらの道具があると便利です。

百円均一でそろえれるものが多いですが、マスキングテープは模型用のものを使うことを推奨します。安いのを使って失敗したら元も子もないですもんね。

色分けのマスキングで必要になる道具

マスキングテープは18㎜、10㎜、6㎜を使っています。

あとはカッターとカッターマット。皿にピンセットがあると便利です。

ピンセットはセリアのピンセットがかなりお勧めですよ♪

オーソドックスなマスキング方法

マスキングテープを貼って塗り分けするだけです。

下準備としてマスキングをする部分のモールドは事前にタガネなどを使用してちょっと深くしておきます。

塗装をするとモールドが埋まってしまいます。後々マスキングするときにモールドに沿ってマスキングをカットしますが、マスキングテープがカットしにくくなるため、モールドを深くしておくとやりやすくなります。

パール♪ちゃんパール♪ちゃん

モールドを深くするってどうやって深くするの?

パール♪くんパール♪くん

ケガキ針でけずるか、0.2㎜のタガネを使って僕はモールドを深くしているよ

今回は上のパーツを対象とします。

直線部分はカットする必要がないので線に合わせてマスキングを貼ります。

当然ですが、マスキングをする前にしっかり塗装した面が乾いていることを確認してください。ラッカーの場合はすぐ乾くのでそれほど時間をかけず、数時間後にマスキングできますが、水性塗料はなかなか乾かないので、注意してください。

マスキングで「これくらいずれても大丈夫だろう」は通用しません、完璧にモールドに合わせてください。

細かい隙間で線に合わせて貼れない場合は下記の写真のようにマスキングテープを張り付け、モールドに沿ってデザインナイフでカットします。

カットする前に、爪楊枝を使ってモールドをしっかり押さえて、デザインナイフでカットする際にずれないようにします。

デザインナイフでモールドに沿ってカットします。力を入れすぎず、モールドからデザインナイフがはみ出ないように気を付けてください。

このように、直線はマスキングテープを貼る。貼りにくいところは広めにマスキングテープを貼り、あとでカットする。これを繰り返して模様部分の外周にマスキングテープを貼ります。

外周のマスキングは特に色の境目になる部分をしっかりしっかり押さえます。

ちょっとした隙間で塗料は入ってくるので、気を付けて押さえてください。

先ほども言いましたが、マスキングで「これくらいは大丈夫だろう」は通用しません、大概はみ出ます。納得いくまでしっかり貼りなおして、しっかり押さえてください。

ここまでできたら簡単で、あとは塗りたくないところにマスキングテープを貼ります。

面が広い場合は紙でマスキングテープを節約する方法もありますが、今回は全ての面にマスキングテープを貼りました。

これでマスキング終了です。盾からクワガタの脚みたいなのが伸びていますが、これらは盾の中に収納できるので、塗装時は収納して裏側まではマスキングをしていません。

後は塗装をしてマスキングを外します。

若干はみ出ているのではみ出ている部分の修正については後程、説明します。

細い部分を残すマスキング

凸モールド部分だけを残さないといけない場合です。

マスキングテープを貼ります。

爪楊枝でしっかりカットする部分を抑えます。

上面もしっかり押さえます。

デザインナイフでカットします。

この作業を繰り返します。

塗装後はこのようになっています。

水色部分は筆塗りですが、ベルファストの紺色のスカート部分がマスキングした部分です。

パーツの外周のみをマスキングする場合

言葉で説明しにくいのですが、パーツの内側を塗装したいが、外周部分は塗装をしたくないことがあると思います。下記のような場合です。

マスキングテープを折り曲げたくなりますが、折り曲げるとはがれやすくなります。私は折り曲げずにマスキングテープを貼りっぱなしということをよくします。

細かい部分のマスキング

折り曲げないと言いながら、上記の写真は折り曲げている場合もあるのでケースバイケースですね。

好みの曲線がない場合や、厚みがない場合はカッティングマットでマスキングテープをカットして貼り付けていきます。

完ぺきとはいきませんがこのように仕上がりました。

細かくはるか、かっとするか、どちらかの方法を使って私はマスキングをしています。

カッターマットでマスキングテープをカットする。

ピンセットで貼りつける。

繰り返して保護する必要がある部分全面にマスキングテープを貼る。

とはいえはみ出すので後で修正方法は説明します。(上の画像を見ると隙間開いていますよね・・・。)

細かいマスキングでマスキングゾルを使う

めちゃくちゃ便利と聞きますが、私は使ったことがないのがマスキングゲルです。

この用意愛好者が多いマスキングゾル。

私も安かったので買ってみましたので、そのうちレビューします。

便利な技も皆さん使われております。

これは、こんな便利なものがあるんですね。興味津々です。

失敗してしまったマスキングのリカバリーについて

ラッカー塗料で塗装後にマスキングをして、色分けをした後にマスキングを外したら、失敗していた場合のリカバリーについて。

凹むと思いますが、ラッカーの上にラッカーの場合は完ぺきではないですが、結構ちゃんとリカバリーできます。塗膜の熱さ次第で変わってしまいますが・・・。

マスキングのリカバリーで使用するもの

リカバリーではこれを使います。

ガイアノーツさんの薄め液T-01

メイク用綿棒

プラモデルのマスキングで失敗した時のリカバリー方法について

リカバリー方法はこちらです。

失敗したパーツ。

がっつりはみ出ています。

メイク用綿棒にガイアノーツさんのガイアカラー薄め液をしみこませます。

せんたんで、はみ出た部分を軽くこすります。

完ぺきではないですが、目立たない程度には色を落とせます。

同じように修正したパーツです。

こすりすぎれば下地の色も落としてしまいますので、気を付けてください。

エナメルの上にエナメルや、水性アクリルの上に水性アクリルを塗った場合はできないので気を付けてください。

また、ラッカーの上にエナメルはエナメル溶剤できれいに落とせますし、ラッカーの上に水性アクリルの場合はマジックリンできれいに落とせます。

エナメルや水性アクリルで塗装をすると、あとでラッカークリアーで塗装する際に気を付けないといけないことが増えてしまうので、あまり私はやりませんが、塗装順を考えることで楽にできることもあります。