ラクス・クライン専用ガンダムを作る
プランができたので、さっそく実行に入ります。
今まで3作品を作ってきたので、余裕です。
今回はエントリーグレードガンダム4作品の集大成ということなので、ちゃんと合わせ目も消しますし、色目を合わせるためにサーフェイサーも使います。
過去に作った「パチ組」「簡単フィニッシュ」「簡単パールフィニッシュ」の記事はこちら。
EGガンダムを「道具」を一切使わずに組立て、「超簡単」撮影ブースで撮影し、「バンダイの無料アプリ」で遊び倒すレビューです。お子様と遊んでください。
「簡単」フィニッシュといいながら、それほど簡単ではなかったりします。簡単フィニッシュの定義を確認しつつ、今回は「すみ入れ」「水転写デカール貼り」「つや消し」を行い、一段高い完成度を狙います。
もともと初心者向けのパール塗装の記事はすでにあって、「パール塗装」とGoogleで検索すると2021年5月時点では私のこの記事の4ページ目がヒットします。 今回はエントリーグレードを使ったパール塗装初心者でも簡単に作るこ …
エントリーグレードガンダムの合わせ目を消す
合わせ目を消すというのは「パーツとパーツが合わさった部分」の隙間を消すということです。
消さないとこのように線が見えます。
ガンダムの脚のすねの部分にある縦の線が「合わせ目」です。
今までは「簡単」といううたい文句で作っていたので、合わせ目を無視していましたが、今回は「ラクス子さんの企画」に出すので、ちゃんとやろう!
と、いうことで合わせ目を消しています。消したい人は消せばいいし、めんどくさい人はそのままにすればいいです。
合わせ目けしでひつようになる接着剤
合わせ目けしを行う場合は接着剤が必要になります。
しかし、この接着剤がいろいろあって訳が分からない!!
大雑把に分けると2種類あります。
プラスチックを溶かして溶着するタイプの接着剤
よくお勧めされているのがこちらです。
ヨドバシカメラでも売っているミスターセメントSP。
溶着するメリットは以下の通りです。
- 合わせ目の接着力が強く、割れにくい
- プラスチックを溶かしているので削るときに素材が同じなので削りやすい
パーツの隙間を埋める瞬間接着剤
パーツとパーツの隙間に流れ込み、パーツを埋める瞬間接着剤です。
100円均一でいっぱい売っています。
瞬間接着剤を使うメリットはこちらです。
- 瞬間硬化スプレーですぐ固まるので、すぐ作業できる
- 溶着よりひけない
瞬間接着剤を使うデメリット
- 隙間が瞬間接着剤の色になるのでサーフェイサーを吹く必要がある
- 瞬間接着剤はプラスチックより硬いため削りにくい
- 接着面が弱く後から割れやすい
今回はそこまでスピードを要求されていないので、「溶着」タイプの接着剤を使って合わせ目けしをしています。
2日で合わせ目を消して作らないといけない!!
そんな時は瞬間接着剤の出番です。
パーツに接着剤を流し込む
パーツに少しだけ隙間をあけます。0.5mmくらいの隙間です。
この隙間に接着剤を流します。
隙間が接着剤で「ひたひた」になるまで接着剤を流し込みます。
なんどでも、何度でも流し込みます。
流し込んだら1-2分ほど待ちます。
ただ、待っていると時間の無駄なので、私はこの間に別のパーツの合わせ目けしも行います。
接着剤を流す→次のパーツの接着剤を流す→さらに次のパーツの接着剤を流す→最初のパーツをしっかりはめる→次のパーツをしっかりはめる→さらに次のパーツをしっかりはめる。
サイクリックに作業をすることで、「手まち(暇)」な時間を作らず効率よく生産します。
パーツをしっかりはめる
合わせ目けしはこの時点で成功か失敗かがわかります。
溶着して飛び出たプラスチックは一般的に「むにゅ」といいます。
こんな感じで言いむにゅができたら、このむにゅを乾かして削ると合わせ目が消えます。
このむにゅは溶剤(接着剤)を含んでいるので、すぐに削ってしまうとあとから溶剤が揮発して、凹んでしまうということが起きます。
今回1日しか乾かさずに次の作業に移ってしまったので、あとから若干凹んでしまいました。速乾型といってももう少し置いておくべきだったと反省です。
むにゅを削る
台紙につけた紙やすり、スポンジやすり、模型用カンナを使って削っていきます。
模型用カンナはすごく切削性が良くて使いやすいですね♪
こんな感じで今回合わせ目を消したのはこれだけです。
ぼちぼち消えているのでOK♪
胸のパーツも目立つ合わせ目があるのですが、無視します!
定番加工を行い塗装準備
角の鋭角化などの定番加工をお個あってから塗装準備を行います。
フロントアーマーの分割もします。
簡単にできるこれくらいしかやりません。
今回はサフも吹くので、塗料が必要以上に塗装されないようにガードをします。
塗装すると胸のパーツがはまらなくなるということだったので、塗装されないようにマスキングでガードしました。
後はどのパーツをどの色に塗るということを考えながら、パーツを串にさしていきます。
自分の中でこうやって塗ると決めて、同じ色で塗るパーツを近い場所に置いていきます。
ここからは「どうすると一番早く乾かしながら塗ることができるのか」を考えます。
パーツの裏側にベースグレーを吹く
パーツの裏側に黒系統の色を吹くことで、見栄えが変わります。
パーツの裏側にベースグレーを塗った効果
このような違いが出ます。
上の画像の「肩」を見てください。
左は何も塗っていません。右は肩の裏側にベースグレーを塗っています。
このように塗るのと塗らないので、雰囲気が変わるのです。
パーツの裏にベースグレーを吹く
外装という外装に吹いてみました。
成形色に直接吹いています。
後からはみ出したところを除去するには成形色に直接黒を吹いているとやりやすいのです。
腰回りのアーマー、肩の部分は裏側にベースグレーを吹いています。
先ほどから言っているベースグレーは、いろいろな顔料塗料を混ぜて作った隠ぺい力の強い黒に近い灰色。
正直今回いろいろ塗りましたが、肩以外は目立たないので塗らなくてもよかったかなって思っています。
裏側だけきれいに塗れず表面まで汚れてしまった場合
表面まで汚れる場合があります。
このまま次の塗装に入ると、このはみでている黒い塗料のせいで、塗っても黒っぽくなってしまいます。
それは避けたいので、表面の汚れたところだけ薄め液と綿棒を使ってきれいにします。
うすめ液を綿棒につけて、ふき取るだけです。
先にサーフェイサーや下地を塗っている場合は落ちてしまうので使えません。
だから一番最初に黒をパーツの裏側の成形色に直接吹いたんです。
ツールクリーナーをつけるとパーツが解けちゃいますが、うすめ液ならきれいにはみ出た黒を除去できます。
ふき取っている様子を動画で撮影しています。参考にどうぞ。(動画サイズ40MB、29秒)
こんな感じで結構簡単にきれいにできます。
最初に成形色へ直接、黒を塗っているからできる芸当です。
後からマジョッコを塗るパーツにもベースグレーを吹く
マジョッコという希釈済みの偏光カラーがあります。今回は紫の部分をこのマジョッコをつかってみます。
その部分も先にベースグレーを塗っています。
極力使いたくないサーフェイサーを吹く
私がサーフェイサーを吹きたくない理由は3つあります。
- 塗装工程が増えてめんどくさい
- 塗膜が厚くなる
- 灰色は隠ぺい力が高いが、下地に黒の成分が入ってしまう、かといって白は隠ぺい力が低い
これらのめんどくさいと思っていることを乗り越えて、仕方なしに使うのが私にとってのサーフェイサーです。
私にとってのサーフェイサーのメリット
- 色変え作品を作るときに違う成形色にサーフェイサーを吹くことで色目を合わせることができる
- やすりがけのさいにできた細かい傷を埋めてくれる
しかし、今回作るのは「ラクス・クライン専用ガンダム」、ガンダムの白色の部分には薄いピンクを塗るつもりなので、できる限り灰色は塗りたくない!
ということでガイアノーツさんのホワイトサフを塗りました。
合わせ目けしの失敗がはっきり見えます・・・。
すねの裏側が最悪ですね、凸凹です・・・。
紙やすりで削れば、きれいになります♪
使う紙やすりは400番。
おかしくなっているところを削ります。
紙やすりの後はスポンジやすりでならします。
こういう感じで修正した部分はだいぶましになります。
サーフェイサーを吹くと引けもわかりやすくなります。
組み立ててるときに気付かなかったヒケを先に察知して、処理をすることで、パール塗装後にヒケが目立つということを防ぐことができます。
これも紙やすりで削ります。
削ると上の写真のように、ヒケの部分にサーフェイサーがたまっていますが、この白い部分がなくなるまで削ります。
これでパール塗装の大敵の「ひけ」を処理できました。
そこまで発色させるのが難しい色を塗るわけではないので、ホワイトサフをさっくり吹きます。完全に城を立ち上げなくてもまあ、大体一緒の色になるでしょう。
これでサフを終了して、各色を塗っていきます。
胴体の超薄いピンクを調色して作って塗る
胴体は白でもよかったのですが、せっかくなので淡いピンクを作って塗ります。
使うのは依然作ったガイアノーツさんのブリリアントピンクにホワイトを加えて薄くしたピンクを使います。
よくかき混ぜて使います。
もっともっと白くしたいので、白に子のピンクを混ぜて調色します。
使っている紙コップはダイソーで売っている40個入りで100円の紙コップです。
これは使い捨てで使っています。
好みの色になるまで調色します。
白を足してピンクを足して微調整です。
このようにほんのりピンクを表現できました。
紙コップは捨てるのですが、余った塗料はベースグレーに入れます。
こうやってベースグレーに入れることで、塗料を無駄なく使うことができます。
濃いピンクの塗装にはピンクパール塗料を使用する
もはやだれにもまねができない領域に入っていくのですが、私は個人で「ビスマスパールペースト」を持っており、好きなようにパール塗料を作ることができます。
雲母堂本舗さんのビスマスパールの代替品として開発した「うみんちゅビスマスパール」。今回ガイアさんのクリアーカラー使いオリジナルパール塗料が爆誕。
うみんちゅビスマスパールという、ガイアノーツのEXクリアとメタリックマスターにビスマスパールペーストを混ぜた塗料を作っているのですが、クリアーを抜いた「うみんちゅビスマスパールうすめ液」というのも作りました。
これに、ガイアノーツのクリアーカラーを混ぜて作ったのがこのうみんちゅビスマスパールピンクです。
作ったのはいいけど使い道がなくてずっと放置していました。
折角なので、今回の濃いピンクはこちらを使ってみます。
白さフの上から直接塗装をしましたが、成形色が赤の靴の部分も、青の胴体の部分も綺麗にピンクが発色しました。
ムラサキにはマジョッコを使ってみる
紫色にはマジョッコを使いました。
パープルからシアンに偏光します。
お値段が高いですが、性能はめっちゃ良くてすごくきれいっす♪
中に球が入ってい売るのでよく混ぜます。
これは希釈済みなのでそのまま吹けます。
こんな感じでシアン→パープルのきれいな色が発色しました。
しかし私は大きな間違いをしました・・・。
今回ムラサキにした部分はガンダムの「赤」の部分です。
当然口の部分も赤なので、ムラサキになっちゃいました。
顔だけラクス様ではなく、フォウ・ムラサメのような雰囲気に・・・。
これはあかんということで分解!
塗料を落として、ホワイトを塗って、ピンクパールを塗りました。
若干色目が変わった気がしますが気にしません。
やっぱり唇はピンクのほうがイメージが合いますね。
左が変える前、右が変えた後。
どちらがラクス様専用機としてふさわしいでしょうか?
私は右で満足しています♪
薄いピンクを塗った部分にパール感が誰でも簡単に出せる「カラーストリームパール顔料」を使う
カラーストリームパール顔料。
PIGMENT東京さんで買えます♪
詳しくはこちらで↓
3.カラーストリームパール顔料 (1)カラーストリームパール顔料とは ・ドイツのメルクというところが作っている …
とりあえず、きれいなパール感を出したい!!
そう思ったらカラーストリームパール顔料です。
カラーストリームパール顔料も何種類かあり、選択するのはむつかしいのですが、ピンク系の優しいパール感を出す場合は
ビオラファンタジー
これがむいています。
早速塗装します。
顔料からパール塗料の作り方がわからない人はこちらを見てください。
1.この記事を見てわかること 雲母系顔料を使い、クレオスのスペアボトル(約15ml)で使用する顔料の重量(速攻で立ち上げたい場合の重量) 動画を見ることででどれくらいの量を使っているのかわかる 注意!あくまで雲母系顔料の …
塗った後の動画はこちらです。動画は12秒7MB。
すごくきれいなパール感が出ます♪
わたしのピンク色よりきれいなのよー♪
写真に残すのを忘れましたが、黄色はインテンザが余っていたのでインテンザで塗装をしました。
ガンプラやフレームアームズガールなどのプラモデル、ガレージキットに使うことができるPIGMENT東京さんのレア塗料のレビュー。まだ使っている人が少ないから差別化できるし通販でかえますよ♪
組立てて墨入れしてガンダムデカールを貼る
組立ててすみ入れして、ガンダムデカールを貼るのですが、すみ入れとガンダムデカールを貼るのはすでに記事を書いているのでそちらを参考にしてください。
「簡単」フィニッシュといいながら、それほど簡単ではなかったりします。簡単フィニッシュの定義を確認しつつ、今回は「すみ入れ」「水転写デカール貼り」「つや消し」を行い、一段高い完成度を狙います。
「簡単」フィニッシュといいながら、それほど簡単ではなかったりします。簡単フィニッシュの定義を確認しつつ、今回は「すみ入れ」「水転写デカール貼り」「つや消し」を行い、一段高い完成度を狙います。
組立ててデカールを貼るとこのような感じになります。
綺麗なパール感が出ています♪
デカールも綺麗に貼っています。これはまだグロスにしていないので、ここからグロス塗装をしていきます。