簡単パールフィニッシュでエントリーグレードガンダムを作る
成形色に直接パールを吹く「簡単パールフィニッシュ」、今回は合わせ目も消しません。
それでもパール感が出る作品を作れます。
完成品はこちら。
簡単パールフィニッシュの工程
極力やることを減らします。
- パーツカットしながら塗装準備
- パール塗装 ※関節のみメタリックの焼鉄色を使用
- 組立て
- すみ入れ
- デカール貼り
これだけです。
順番に説明していきますね。
エントリーグレードガンダムのパーツをカットしながら塗装準備をする
パーツをカットしながら、塗装準備をします。
仮組なんてしません。
いきなりパーツを切って、組み立てれるところは組み立てて、持ち手を付けて塗装する準備をします。
パーツを切り離して、持ち手を付けます。
持ち手はワニ口クリップがついた竹ひごを使っていますが、挟むところがないパーツの場合はこのように保持します。
竹ひごに両面テープをつけて、パーツを保持します。
竹ひごは「ダイソーの猫の爪とぎ」を使っています。
猫の爪とぎは裏側にガムテープを貼っていると、ゴミが落ちなくて超便利っす♪
エントリーグレードガンダムの成形色に直接パールを吹く簡単パールフィニッシュ
簡単パールフィニッシュなので、「成形色」に直接パールを吹きます。
いろいろと問題があります。
簡単パールフィニッシュの想定質問・回答集
質問1
合わせ目を消すと合わせ目が白っぽくなるんですが、直接パールを吹いたら合わせ目の色が変わったのが見えちゃうんじゃないですか?
回答1
見えちゃうので、合わせ目は消しません。もしくは合わせ目を消して合わせ目の色が変わった部分が見えますが、気にしません。
このEGガンダムは合わせ目を一切消していませんが、ふくらはぎの後ろ部分の合わせ目は写真だと目立っていません。
質問2
色分けが完璧じゃないキットの場合、簡単パールフィニッシュだと塗り分けができないのですがどうするのですか?
回答2
簡単パールフィニッシュは塗り分けをしなくても色分けされていることが前提です。HGキュベレイなど色分けが完璧なキットが対象となります。MGやRGも色分けが完璧なキットが多いので簡単パールフィニッシュがやりやすいですね。
FGザクやFGガンダムのように1色しかない成形色のキットでは簡単パールフィニッシュはできません。
質問3
エアブラシを持ってないのですが、簡単パールフィニッシュはできませんか?缶スプレーじゃダメですか?
回答3
缶スプレーは「ホワイトパール」位しか出ていないので白しか簡単パールフィニッシュができません。白以外はメタリックを使っても構いません。好きなように塗装してください。缶スプレーでもメタリックはいろいろな色がそろっています。(メタリックの場合は簡単メタリックフィニッシュになりますね♪)
質問4
パーツのゲート処理やヒケを処理した場合、パーツに細かいやすりの傷跡が残りますが、そのままパール塗装して傷が目立ちませんか?
回答4
傷は目立ちますが、写真を撮影するとそれほどわからなくなります。
胸の横は結構やすりをかけたのですが、それほど傷は目立ちません。
また、つま先もヒケがあったので削ったのですが、写真で撮影するとそれほどやすり後は目立ちません。
白色の簡単パールフィニッシュ
白色は「うみんちゅビスマスパール」を使っています。
雲母堂本舗さんのビスマスパールが欠品することが多くて、自分でビスマスパールを好きなだけ使いたい!!ということで開発した塗料です。
この記事について ビスマスパールの代替品の入手先の説明 バイフレアの仕込み方 バイフレアの塗装をテストピースで …
本当はこちらの塗料を勧めたかったのですが、在庫を切らしていたので代替品としてうみんちゅビスマスパールを使いました。
雲母堂本舗さんのビスマスパールが一番きれいなので、パール塗装をきれいにやってみるのなら、雲母堂本舗さんのビスマスパールを手に入れてください♪
ちなみに、クレオスさんのクリスタルカラーの「ムーンストーン」もガイアノーツさんの「パールシルバー」、これらは両方とも「ビスマス系」パール塗料です。
ビスマスパールを塗ってみたい!そう思われたなら、この二つを塗ってみてはいかがでしょうか?
今回はうみんちゅビスマスパールを成形色に直接塗装をしています。
合わせ目も消していません。
あんまりパール感わからないですね・・・。
こんな感じのパール感が出ます。
合わせ目がやっぱり目立つので消したほうが仕上がりはきれいになります♪
合わせ目を消すも消さないも自由、写真の撮り方で目立たない角度もあるので、撮り方で逃げる手もありますよ♪
赤色の簡単パールフィニッシュ
赤色にはこの色を使いました。
アメジスト
パープル
赤に赤色のパールを塗っても目立たないので、私はよくとなりの色を塗ります。
RYB(レッド、イエロー、ブルー)の色相環です。
今はMCY(マゼンタ、シアン、イエロー)が本来の色相環ですが、私は古い人間なので、RYBで説明いたします。
この話はかなりマニアックですが、このサイトがめちゃくちゃわかりやすく説明してるのでお勧めです。
RYBの意味やRYBとRGBの違い、YMCとの違いについて説明しています。主にRYB色相環が使用されてきた歴史や問題点を説明し、ジェームズガーニーのyourmby色相環の有用性を見出しています。
赤の反対の色(補色)は緑。
反対の色を混ぜると黒になるというのは、中学校の美術で習ったんじゃないでしょうか?
厳密にいうと赤の補色は「青緑」ということですが・・・。
クリスタルカラーは「橙」以外は全部出ているので、私は赤には隣の「紫」を塗ります。
塗料は少なめに入れます。(パール粉が沈殿するのですぐに使い切るため)
塗装したパーツです。
こんな感じで赤紫に光るのでパール感が出やすい。
クリスタルカラーは「虹彩色パール」という光を反射するパールで、混色するときは「光の三原色(RGB:レッド、グリーン、ブルー)」を意識して混ぜてください。光の三原色なので混ぜれば混ぜるほど光は弱くなり、最終的には「白」になります。(私は虹彩色パールの混色はお勧めしておりません)
全部混ぜた実験結果はこちら↓
クレオスさんの「クリスタルカラー」セリアさんの「ミラーネイル」雲母堂本舗さんの「CCパール」これらのパール顔料を全部混ぜたら何色になるか、検証した貴重な記事
黄色の簡単パールフィニッシュ
RYB三原色はこちらです。
黄色の隣は緑か橙です。
今回は赤が紫になったので、同じ方向で左隣の「橙」を塗ります!
とはいえ、クリスタルカラーは橙が出てない・・・。
一足飛びですが、「赤」を塗ることにしました。
成形色に直接クリスタルカラールビーレッドを塗ります。
赤を塗りましたが、あまり偏光が目立ちません・・・。失敗ではないですが、緑のほうが目立ったと思います。
この辺はお好みですね。
ちなみに、黄色に黄色のパールを塗ってもいいですが、あまり目立たないことだけ先に伝えておきます。
クリスタルカラーのテストピースを見て、お好みの色を塗ってみてください。
青色の簡単パールフィニッシュ
RYBの三原色です。
今まで塗っているやり方で分かりますよね。
基本的には時計反対周りで隣の色を塗るやり方をしています。
紫にすると赤のパーツと青のパーツが同じ色に光ってしまうので、それを避けるために「ターコイズグリーン」を塗っています。
トルマリングリーンとターコイズグリーンの2色があるのですが、ターコイズグリーンは青緑です。
なぜか優遇されて2色もでているクリスタルカラーの緑。
成形色に直接ターコイズグリーンを塗るとこんな感じです。
青緑なんですが、パール感が出やすくていいですね♪
関節部分は「焼鉄色」を塗る
成形色に直接「焼鉄色」を塗っています。
なぜこれだけ「メタリック」なのかというと、黒色のパールは入手性が悪く、なかなか調達が難しい。
クレオスさんから出ている焼鉄色は関節部分に塗るとすごくいい感じの落ち着いたメタリック感が出ます。
これも好みです。ガンメタルが好きな人もいますし、黒鉄色が好きな人もいます。
自分でいろいろ塗っていき、好みの色を見つけてください。
乾いたら組み立てていきます。こんな感じでパール感が出るのですが、どうでしょうか?
私は十分満足しています♪
このやりかたは面倒な塗装を減らしているから、簡単にパール感が出せていいね♪
簡単パールフィニッシュが終わったら墨入れをする
墨入れ、デカール貼り、トップコートは「自由」。
成形色に直接パール塗装を塗っていれば「簡単パールフィニッシュ」。
ということでせっかくだからすみ入れをします。
すみ入れは「割れないマジックリンを使った水性アクリル塗料」を使います。
なんのこっちゃという方は、前回の記事を見てください。
「簡単」フィニッシュといいながら、それほど簡単ではなかったりします。簡単フィニッシュの定義を確認しつつ、今回は「すみ入れ」「水転写デカール貼り」「つや消し」を行い、一段高い完成度を狙います。
エナメル塗料では割れてしまう可能性があるので、最近は水性アクリル塗料にマジックリンを添加したものを重宝しています。
こんな風に、あちこちはみ出しても「マジックリン」でふき取ればきれいにとれます。
注意事項!!
水性アクリル塗料(水性ホビーカラー、アクリジョン、シタデル、ファレホなど)で塗装した部分に、このすみ入れ方法をしてマジックリンでふき取ると、塗装面が全部落ちてしまいます。これはパール塗装をラッカー塗料で行っているからできるということを忘れずに「マジックリンを使った割れないすみ入れ」を行ってください。
エントリーグレードガンダムの墨入れが終わったらガンダムデカールを貼っていく
ガンダムデカールを貼ったら完成です♪
ガンダムデカールの貼り方はこれらの記事で詳しく解説しています。
「簡単」フィニッシュといいながら、それほど簡単ではなかったりします。簡単フィニッシュの定義を確認しつつ、今回は「すみ入れ」「水転写デカール貼り」「つや消し」を行い、一段高い完成度を狙います。
私は2007年から14年間プラモデルを作っていましたが、水転写デカールの貼り方をわかっていませんでした。プロモデラー様の動画を見て、初めて理解しましたのでそのことをこの記事にまとめます。
上の記事で説明してるのでこれで完成です♪
合わせ目消しをしていないので、すねの部分の合わせ目はすごく目立ちます。
撮影次第でこうなります。
それほど目立たないですよね・・・。